イロドリ便り

当事務所の弁護士&スタッフが、日常の由無し事を綴ります

バランスとって

 この歳になって、はじめてサーフィンをしました。
 所属するある弁護団で種子島へ行き、その際に経験者の方から指導をしてもらいながらの初体験でした。

 波に乗ろうとすると、自分の存在の小ささを確認し、謙虚な気持ちになれました。
 強い波がくれば、何の抵抗もできずにひっくり返され、波が来ないと、浮かぶことしかできないので、弱い波でもやってくるのをただ待ちます。
 当たり前ですが、波は全く自分でコントロールできません。
 自分からの能動的な働きかけは意味をなさず、できることは、やってきた波に身体を乗せて、必死にバランスをとることくらい。

 普段、都市部で生活をしていると、水も火も食べ物も、何でも自分でコントロールできるような気になっている、というか、その意識さえ意識することもありません(さらにネットで、必要なものを取得していると、さらに謙虚な気持ちは薄れてしまっているように感じます)。

 話は変わりますが、今年の夏も、アートフェス・音楽フェスに行きました。宮城県石巻市に行きました。昼間は東日本大震災の爪痕を所々で感じながらアート作品を見て回り、夜にはライブを楽しみました。
 ライブが終わり、駐車場に向かって外で歩いていたとき、震度5の地震がありました。どこへ逃げたらいいのか、車に乗っていいのか、何をしたらいいのかわからず、ただ恐怖でした。

8月で44歳になりました。また一つ、健康に歳を重ねることができたことに感謝します。次の未来に向かって、ちっぽけな存在ではありますが、バランスとって、できることを精一杯しようと思います。

弁護士 牧 亮太

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